結論
2025 年 10 月にふるさと納税のポータルサイト経由ポイント還元が廃止されて以降(総務省告示・ふるさと納税ナビ)、寄付者が取れる “上乗せ” は次の 3 つに絞られた。
1. クレジットカードのカード会社側ポイント(規制対象外)
2. PayPay 商品券・自治体内地域通貨を返礼品として選ぶ
3. 寄付した自治体で同時期に走る Pay キャンペーンを使い切る
このうち、最も見落とされているのが 3 番目 です。「ふるさと納税で寄付した先の自治体が、たまたまその月に PayPay キャンペーンをやっている」── これを意図的に重ねる動線が、いま実質還元率を底上げする最短ルートです。
「同じ自治体」を重ねる発想
ふるさと納税は通常、住んでいる自治体ではなく 別の自治体に寄付する 仕組み。一方、自治体 Pay キャンペーンは その自治体内の店舗での支払い が対象。一見、両者は重ならないように見えます。
ところが、ふるさと納税が「現地で使える返礼品(PayPay 商品券・地域通貨ふるさとポイント)」を出している自治体だと話が変わる。現地に旅行する → ふるさと納税の PayPay 商品券で支払う → 同時に走っている自治体 PayPay キャンペーンで還元も受ける ── これで実質的に二重で得する構造ができる。
関東で重ね技が成立する 3 つの候補
1. 群馬県大泉町
- PayPay キャンペーン:2026 年 5 月 1 日〜 31 日、町内中小規模店で 最大 20% 還元(1 回 2,000・期間 4,000 ポイント上限/PayPay 公式)
- ふるさと納税:大泉町は町外住民の 1 万円以上寄付で返礼品対象(大泉町公式)
- 動線:ふるラボや ASP 経由で大泉町に寄付 → 返礼品の現地利用 or 別途現地訪問 → 町内対象店で PayPay 払い → 20% 還元
2. 東京都世田谷区
- ふるさと納税:せたがやPay ふるさとポイント が返礼品(1pt = 1 円・寄付額の一定割合)(ふるさとチョイス)
- 動線:世田谷区に寄付 → 二次元コードを せたがやPay アプリで読み取り → 区内加盟店で使う
- 重ね技ポイント:返礼品としての地域通貨は ポータル還元廃止規制の対象外。実質的に「現地でしか使えない金券」が手元に来る形で、消費の地域内循環にも寄与する
3. 神奈川県相模原市
- Pay キャンペーン:2026 年 5 月 20 日〜 6 月 19 日、4 ブランド対応、中小個店で最大 20% × 4 ブランド合計 1 万円相当(相模原市公式)
- ふるさと納税:JTB・じゃらん・Yahoo!トラベル経由で 市内宿泊・体験を返礼品扱い で抑える動きがある(ASP 各社)
- 動線:相模原市に寄付 → 返礼品の宿泊/体験を取る → 旅行中の食事や土産で 4 ブランドの Pay を分散 → 上限まで還元を取る
4. 川崎市
- Pay キャンペーン:市民限定のプレミアムデジタル商品券(30%、1 人 20 口)
- ふるさと納税:市外住民は寄付可、ただしプレミアム商品券は対象外
- 重ね技ポイント:市民は商品券、市外住民はふるさと納税 という棲み分け。両方は取れないが、世帯内で住民票が分かれていれば家計単位での最適化は可能
実質還元率の計算例
仮に大泉町で次のような動きをしたとする。
- ふるさと納税 30,000 円 → 返礼品(地場品 9,000 円相当)
- 旅行で現地訪問・町内対象店で 20,000 円 PayPay 支払い → 4,000 ポイント還元
- カード会社側ポイント 1% → 300 ポイント
寄付の自己負担 2,000 円を差し引いて考えると、実質的に 30,000 円の負担に対し、9,000 円の返礼品 + 4,300 円のポイント = 13,300 円の上乗せ。実質還元率にして 44% が射程に入る。
これはあくまで上限値ですが、「ふるさと納税単体」では出ない数字 であることは確かです。
注意点(ここを見落とすと意味がなくなる)
1. ふるさと納税はポータル側ポイントが付かなくなった。クレジットカード会社側ポイントだけが規制対象外(ペイマスターガイド/ふるさと納税ナビ)
2. PayPay 商品券・地域通貨ふるさとポイントは現地でしか使えない。「旅行に行かない自治体」を選ぶと使い切れない
3. Pay キャンペーンは予算枯渇で早期終了する。寄付タイミングと現地訪問日のズレに注意
4. 対象店舗除外(コンビニ・チェーンなど)が両キャンペーンで違うことがある
私が一番伝えたいこと
ポイント還元の廃止が報じられた直後、多くの人が「ふるさと納税は終わった」と書きました。それは半分正しく、半分間違いです。ポータル経由の “ながら還元” は終わった。だが、自治体に直接お金を落としに行く人にとっては、むしろ重ね技が効きやすい時代になった── これが取材で得た私の結論です。あなたが今年寄付しようとしている自治体、その月に Pay キャンペーンを走らせているかどうか、確認しましたか。
合わせて[PayTrip 月別ランキングの読み方](/guides/paytrip-ranking-methodology/)も読むと、どの自治体を選ぶべきかの判断軸が揃います。
出典
- ふるさと納税ナビ「ポータル還元廃止後の獲得方法」
- PayPay 公式「ふるさと納税したエリアで使える PayPay 商品券」
- PayPay 公式「群馬県大泉町キャンペーン」
- 大泉町公式「ふるさと納税について」
- ふるさとチョイス「世田谷区 せたがやPay ふるさとポイント」
- 相模原市公式キャンペーンページ